七月七日、おりめにあいたい。こどもたちにあいたい。
天までおれをつれていっておくれ。
おりめ、あのむらさきのぬのをおくれ。それをきて天にいこう。
のびろ、竹。天までとどけ。
のびろ、竹。のびてくれ。
おねがいだ。おりめのこえがききたい。
書いた紙にひもをつけて外に出たときにはあたりはくらくなっていて、空には星が光っていた。星のあかりで彦は竹の葉に紙をくくりつけた。星にむかって心の底からいのった。
「あした、天にいけますように。」
アカも天にむかって、長く長くほえた。
次の朝早く、彦とアカが戸口に出てみると、竹がくっと背のびした。アカはすぐ家にかけこんで、織女が織った布をくわえてきた。
また、くっと竹がのびた。織女のもも色の紙や、彦のねがいを書いた紙がゆれる。彦は竹の葉のあいだのみきにとびついてしがみついた。アカが彦の背中にのって、首をまわして、もってきた布で、彦と自分の体をからめてしまった。
竹はとりついた彦とアカをのせて、のびる。のびる。葉の先のいろいろの紙をひらひらさせながら、天にむかって勢いよくのびていく。彦はひっしでしがみついて、目をとじていた。竹がぐんぐんのびる。



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